朝の園庭ジョギングとマラソンはちがうことをこどもたちはしっかりおしえこまれた

マラソンに備える

マラソンに向けて気分高揚

マラソンに向けて気分高揚

外出から帰るとちょうど横割りの時間。Aさんは横一直線に並び、Bさんたちは遠くから眺めている。マラソン大会に向けての実戦練習と分かった。こちら側に置かれたカラーコーンを周って園庭を半周してそのままコースに出る。今日は、門扉の前まで。当日はそのまま道路に飛び出して、Aさんは往復約1キロ、Bさんはほぼ500mのコースにそれぞれのぞむ。2月14日がその日。

おしゃべりしないワケ

朝の園庭ジョギングは文字通りのマイペース。何回走ろうがおしゃべりしながら走ろうがまったく自由のテンデンバラバラ。しかし、マラソンは笛の合図とともに一斉に走り出す。これが子供たちにはワクワクなのだ。このハイテンションの状態を鎮めるのは至難の業。カラーコーンを周るとき数人が団子状態でこけた。「Aくんは倒れてもすぐに立ち上がって走りました。それが大事なことです。それから、もう一つ大事なことは走るときはお友達とおしゃべりしてはいけません。」園長先生も口出し。「どうしておしゃべりしたらいけないのかもう一つ言います。おしゃべりしているときさっきみたいに倒れたら舌を切ったりするからです。舌を切ったら死ぬこともあるんです。だから、歯を食いしばっておしゃべりしないで走ります。いいですか?」驚くほど元気な返事が返ってきた。

みんな違って、みんないい

「横割りのあとはお部屋に戻って卒園式のお歌の練習をします。」まもなく、卒園式の定番歌が聞こえてきたものの、事務的な打ち合わせをしているうちにいつの間にかボクの好きな「鈴と小鳥とそれからわたし」が聞こえてきた。調べてみると「私と小鳥と鈴と…」がタイトルのよう。それはともかく、歌詞が素晴らしい。「私が両手を広げても、お空はちっとも飛べないが、飛べる小鳥は私のように、地面を早くは走れない。私がからだをゆすっても、きれいな音は出ないけど、あの鳴る鈴は私のようにたくさんな歌は知らないよ。鈴と、小鳥と、それから私、みんなちがって、みんないい」(金子みすゞ)。

Aさん

Bさん