5才の子供たちが思い起こさせるのは、山野を駆け巡って過ごした遠い昔の子供時代

鉄棒いろは

タイヘンでも頑張ってね

タイヘンでも頑張ってね

このところ、というか10時半頃までのおシゴトの後はほぼ毎日のように横割りとなる。今日のBさんの場合は鉄棒。高さの違う二組の鉄棒がマット付きで設置され、子供たちが前に並ぶ。リズム体操の一環なので、自分で一、二、三、四と手を振り、リズミカルに鉄棒の前まで進み、五で手をかけ、六、七、八まで待って一に戻り、同時にヒョイと飛び上がって体を乗せ、ぐるんと一回転して前に立つ。子供たちにとってはここまでがタイヘン。リズムをとりながら、次は何をすればいいかを考えることになるわけで、二つのことを同時に考えて実行に移すのは至難の業。それでも難なくクリアする子もいてさまざまだ。

見よう見まねで

寒くてボクダメ

寒くてボクダメ

鉄棒のイロハもあることに感心しながら観察した。自分の場合、この手の活動は全て先輩や上手な子を見て覚えていったものだ。自分なりにできるようになると、我先に鉄棒にぶら下がって目が回るほど連続回転をしたり、空中で一回転したりしたものだ。しかし、ある時落下したことに懲りて鉄棒はやめたが、逆立ちは飽きずにした。壁に両足ををかけてだれが長続きするかを競ったりしたものだ。鉄棒と違って、雨の日もできるし何よりも落下の危険がないのがよかった。おかげで、通知表に「よく逆立ちをししています」とコメントが付き、「逆立ちのため学校に行っているみたいじゃないか」と父にからかわれたことを忘れない。

子供にやさしい鉄棒

どの子もみんな愛される価値があります

どの子もみんな愛される価値があります

ところで、Bさんの鉄棒はAさんになったときの運動会で公開される。それまでに練習を重ね、握る力自分の体を支える力を身に着けて一段とたくましさが増すことになる。そうは言っても、不得手な子は不得手で、秋になっても怖さが付きまとうし、自分の体を持ち上げる要領が呑み込めない子もいる。そういう子のためにも困らない工夫が施されているのが幼児鉄棒の特徴のよう。つまり、左足をかけることができるように縦棒の中ほどにステップが取り付けてあるのだ。そこに足をかけ、両手でグイッと引くと楽に上がることができるので安心。